28. 頑張ってるのにしつけがうまくいかない

しつけの本を読み漁り、トレーニングの動画や情報を検索しまくり、ひたすら実践……。

「こんなに頑張っているのに、なんでしつけがうまくいかないんだろう」と思うことが私にはあった。

今だから思うのは、しつけは頑張るものではない、ということだ。


人間が頑張ろうとする時、少なからず緊張が起こり、心拍数が増え、呼吸は速くなり、体は硬直して、発汗する。

犬は嗅覚が優れている動物で、人間の汗から健康状態、感情、ストレスレベルなどを感知することができるらしいから、人間が頑張れば頑張るほど、犬にもそれは伝わってしまうということだ。

それを実感したのは、お散歩。

他犬に遭遇するとぺろちゃんは吠えてしまうため、その都度どうやって穏便にかわそうかと試行錯誤しているのだが、私自身が他犬と遭遇した瞬間に緊張していることに気づいた。

最初は恐怖心や好奇心で吠えていたかもしれないが、今となっては私の緊張がぺろちゃんの吠えの原因になっているのかもしれない。

そうであれば、私自身が他犬がいようがいまいが、平静を保たねばならない。


また、しつけを頑張れば頑張るほど、結果に期待してしまうものだ。

うまくいかないと、怒りや焦り、落胆などの感情が生じ、それがぺろちゃんに伝わるたび「いちいち感情的になる飼い主で頼りにならない」という印象を与えることになる。

コマンドを出したり、リードを持っている時だけ偉そうにしたって、ぺろちゃんはお見通しなのだ。

うまくできたら「サンキュー♪」くらいでいるほうが、お互いに気楽でいい。

まだ起きてもいないことに怯える必要はないし、うまくできないことで誰かに迷惑をかけるなら、理解してもらえるようにコミュニケーションをとる。

飼い主に求められるのは完璧なしつけではなく、うまくいくこともいかないことも両方を受け入れられる度量と周囲への配慮を含めたコミュニケーションではなかろうか。


しつけは人間社会で生きる以上必要だとは思うし、問題行動に危機感を覚えることもあって、つい頑張ってしまいがちだけど、頑張らないほうがいいしつけができるかもしれないということは頭に置いておいても損はないだろう。

私自身、他犬に遭遇することを恐れずに、なんなら飼い主さんに挨拶できるくらいの余裕を持ちたいし、そのためには数をこなすしかない。

気負わずに、ゲーム感覚で楽しんでやってみようと思う。

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