私は、子犬をおうちにお迎えして1週間で育犬ノイローゼになりました。
その後、育犬ノイローゼを乗り越えると同時に、自分自身のメンタルの安定とぺろちゃんとの幸せな暮らしを手に入れました。
私の思う育犬ノイローゼとは、犬に対する単純な疲労ではなく、飼い主自身のメンタリティの問題です。
それと向き合おうとせずに安易に「犬を手放す」ことをすれば、一生、不幸な「思考のクセ」からは逃れられないどころか、後悔から自尊心をさらに損ねることになると思います。
人生をよりよく生きたいのであれば、育犬ノイローゼは乗り越えるべきです。
この記事が、少しでもお役に立てればと思います。
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【私が育犬ノイローゼになった原因】
私が育犬ノイローゼになった原因は、私が持っていた、以下の4つの「思考のクセ」だと考えています。
1. 自分の感情をコントロールできない
犬にストレスを感じるのは、甘噛み・破壊行動・トイレの失敗がおもな理由だと思います。
甘噛みも破壊行動も、本能からくるもの。
犬は遊びが大好きなので、それが自然な姿なのです。
また、犬にトイレを教えるのは人間の都合なので、失敗しても文句を言う筋合いはありません。
それなのにイライラするのは、「犬への勝手な期待」と「価値観の押しつけ」でしかありません。
しつけに感情は必要なく、むしろ妨げになります。
自分の感情をコントロールできないのに、犬をコントロールできるはずがありません。
2. 完璧主義と強迫観念
私自身は、小さい頃から十分に褒められず、常に「他者に認められたい」という承認欲求を抱いてきました。
そういう思いが、仕事や家事など「完璧にしなければ」という強迫観念として、無意識に心に根付いてしまっていたと思います。
ぺろちゃんを家に迎えた時も、迎える前と同じように家事をこなし、完璧にしつけをして、さらに自分を向上させる時間を持たなければと考えていました。
当然、思い通りにならないことだらけで、心身ともに疲弊していきました。
3. 過干渉・他人の顔色をうかがう
私は、下の記事に書きましたが中学時代に飼っていた犬を3歳で亡くしています。
【コラム】安易に犬を飼い始めた家族の末路その時の後悔から、ついぺろちゃんに対して顔色をうかがうような態度になってしまっていました。
「おなかはすいてないかな」
「退屈してないかな」
といちいち干渉し、そのたびに自分のことを後回しにしてしまい、それがストレスになっていました。
4. 人に頼るのが苦手
私は専業主婦で、散歩もお世話も自分がやらなければ、と1人で抱え込んでいました。
疲弊してストレスが爆発、号泣しながら夫に当たってしまった時に
「手伝ってほしいことは、ちゃんと伝えてくれないとわからない」
と言われました。
手伝ってほしいのに言えない。
その背景には「手伝ってもらったら自分の存在価値がなくなる」という不安がありました。
【育犬ノイローゼへの対策】
以上のような原因への対策として、私がしたことは
自分が気持ちよく暮らせる努力をする
ということ。
具体的には、以下のようなことです。
1. 自分の感情に気づいて早めに対処する
自分の感情をコントロールできない理由の1つに、自分の本当の気持ちに気づくことができない、ということが考えられます。
たとえば、私はよく疲れた時にイライラしてしまうのですが、疲れていることに気づいてないことがよくあったのです。
そこで、私は「今はどういう感情か」と「なぜそう感じるのか」ということを意識的に考えるようにしました。
「イライラするってことは、自分は今疲れているんだな」とわかれば、早めに休んだり、夫に助けを求めたりすることができます。
そのように、イライラなどの負の感情を持つ時間をどんどん減らしていけば、気づいたら毎日がハッピーという状態になります。
感情の扱い方と犬の扱い方はよく似ています。
感情のまま、イライラを表に出せば、それは家庭というパック(群れ)では問題行動と言えるでしょう。
トイレの失敗や甘噛み以上に深刻です。
その証拠に、ぺろちゃんは私がイライラしている時ほど言うことを聞きません。
感情も犬も、うまくコントロールすれば、自尊心が養われ、自信に満ちた安定的な暮らしができるようになります。
2. 完璧主義や強迫観念を手放す
完璧主義や強迫観念を抱いた理由として、先に「承認欲求」を挙げました。
小さい頃に親に満たしてもらえなかった「承認欲求」は他者に向かい、自分では自分を責めることしかできなくなっていたのです。
「完璧にしないといけない」というのは思い込みでしかない。
でも、完璧でない自分には価値がないと、私は思ってしまっていました。
自分が完璧でないことを許せないから、完璧でない犬を許せないのです。
それを改善するために、別に完璧でなくても死ぬわけではないし、自分の価値がなくなるわけではないと言い聞かせながら、私は少しずつ「完璧でない自分でもいい」と自分を許すことにしました。
それでも落ち着かないので、夫に「私はこれでいいんだよね」と確かめながら。
親に満たしてもらえなかった承認欲求は、自分で満たさなければいけません。
自分の価値とは、誰かに与えられるものではなく、自分がすでに持っているもの。
「そこにいるだけで価値がある」のは、なにも犬に限ったことではなく、誰もがそうなのです。
3. 知識を身につけ、自信を持つ
「これでいいのかな」という自信のなさ、そして「嫌われたくない」という気持ちが、私を過干渉にさせているのだと思いました。
それを改善するために、犬についての本を何冊も読んで、しつけや生態について学び、家庭犬トレーナーの資格も取りました。
そのうちにだんだんと自信を持って接することができるようになり、ぺろちゃんのことを信じて「覚えるのを待とう」という気持ちの余裕も出てきました。
犬もずっと干渉されるとストレスに感じるし、自立心が育たず、分離不安になってしまいます。
あえて出かけたり留守にしたりした結果、自分の時間が持て、気晴らしにもなりました。
↓私が取った資格はこれです。
ヒューマンアカデミー通信講座「ドッグトレーナー講座」で家庭犬トレーナー2級の資格を取りました4. 人を頼る
人を頼るためには、「人を頼ってはいけない」というメンタルブロックをはずさなければいけません。
印象的なできごとで、下のようなことがありました。
よくお散歩中に出会うご婦人にぺろちゃんがなついていたので、よく話を聞いてもらっていたのですが、そのご婦人は愛犬を亡くしたばかりで、ぺろちゃんが癒しになっていると逆に感謝されたのです。
人を頼ることは必ずしも迷惑にはならず、逆にその人のためになることもあるんだ、と思い、徐々にメンタルブロックがはずれていきました。
最近では、夫にも時々ヘルプを出しますが、きちんと感謝の気持ちを伝え、「手伝ってよかった」と思ってもらえるように気をつけています。
決して自分1人で生きているわけではないのだから、「おたがいさま」の精神でいれば、自分にも他人にも優しくなれるのです。
【育犬ノイローゼは乗り越えられます】
上記のことからお察しの通り、私は機能不全家族、いわゆる毒親育ちで、メンタルの弱さを抱えていました。
思い通りにいかない時、ヒステリックな声をあげ、感情のまま大きな音でぺろちゃんを怖がらせたり、乱暴に扱ったり。
大嫌いだった母親とまったく同じことをしている自分に気づき、自己嫌悪しました…。
それでも、数分後にはケロっとした顔でまた暴れ始めるタフなぺろちゃんに、どれだけ救われたことか。
我が強くて、好奇心旺盛で、暴れん坊で、反抗的で、それでいて寂しがりで甘えん坊なぺろちゃんに、私のメンタルはかなり鍛えられ、自分のコンプレックスを克服して今に至ります。
私でも乗り越えられたんだから、この記事を読んでいるあなたにもぜひ頑張ってほしいと思います。
同じ犬の飼育でも、楽しめる人とノイローゼになる人のちがいは何?
同じ人生でも、楽しめる人とそうでない人のちがいは?
その部分に、自分自身が向き合うべき問題が潜んでいます。
それに気づかせてくれ、一緒に乗り越えてくれた存在。
私にとって、ぺろちゃんはかけがえのない親友であり、大切な家族です。
この記事を読んだあなたと愛犬が、そんな関係になれることを願っています。