図書館で目に止まった1冊、『最新 犬の問題行動診療ガイドブック-薬物療法・行動療法による実例を集録』。
この記事で本の内容をご紹介します。
以下のような人におすすめの内容です。
- 犬の問題行動に悩んでいる
- 正しいしつけがわからない
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【おおまかな内容】
犬は、学習する生きもの。
咬みつきや吠えなどの問題行動を飼い主が気づかないうちに学習させて強化してしまう場合があります。
問題行動が起きて初めて、しつけを考える人も少なくないのではないでしょうか。
中には、犬に体罰を与えたり、大声で叱責したり…
正しい知識を持たない人・古いしつけのやり方しか知らない人がやりがちな行動が、かえって犬の問題行動をエスカレートさせてしまうことも。
この本は、そのような問題行動に対して、どう解決すればいいか、行動学的に考えるきっかけをくれる1冊です。
特に、問題行動の実例と対処後の経過が紹介されているのがわかりやすく、正しくアプローチできれば問題行動を改善していけるんだ、と思える、犬への理解を深めるための良本だと思います。
【この本を読んで身につく知識】
犬の問題行動への正しいアプローチとは何か。
本の内容から、ざっくりまとめると以下のような感じかと。(あくまでも私の解釈ですが)
犬種、性格、性別、体調、去勢の有無、生活環境の変化の有無、家族の接し方などなど、あらゆる情報から原因を分析する。
その上で、罰、拮抗条件づけ、馴化、遊びの利用、模倣といった行動療法(時には薬物療法も)の中から、もっとも適したやり方を試みて、犬の経過観察をする。
「問題行動が起きたら犬をプロに預ければいい」のような話を見聞きしたことがありますが、一緒に暮らす家族が変わらなければ根本的な解決はできないと思います。
なので、幸せなドッグライフを望むなら、行動学の本は一度は読むべき本だと思います。
【印象的だった内容】
私自身は、いつもぺろちゃんが掃除機に襲いかかることにストレスを感じていました。
掃除機中にボールで遊ばせてみたり、マテさせてみたり、時には叱ったり。
いろいろ試してみましたが、それでもダメで。
ちょうどこの本に掃除機に襲いかかるジャックラッセルテリアの実例が載っていて、それが図書館で借りる決め手に。
動作している時にだけ襲いかかること、掃除機を怖がっているわけではないことから、ハンティングの擬似行為をしているのだと書かれていました。
対処法として、掃除機で逆襲する(語弊があってはいけないので詳しくは本を読んでください)天罰を用いることが紹介されていました。
実際にぺろちゃんに対処法を試したことを下の記事にまとめています。
【体験談】掃除機に襲いかかる犬への対処法おかげで掃除機がスムーズにかけられるようになったので、私自身、行動学を学ぶことの大切さを思い知りました。
他にも、咬みつきや吠えなど、日常生活で困りがちな問題行動へのアプローチの仕方も載っていてすごく参考になりました。
【こんな人におすすめ】
すべての飼い主さんにおすすめしたい本ではありますが、「正しいしつけを知りたい」と思っている人におすすめです。
特に、吠えや咬みつきは、飼い主にも犬にも大きなストレスになるので、問題が大きくなる前に行動学を学んでおくと役立つと思います。
人間の都合を押し付けて犬にばかり我慢させるのではなく、犬にも楽しんでもらいながらお互いに心地よく暮らせる妥協点を見つけることが大切だとこの本を読んで改めて思いました。
おすすめできる1冊です。